John Greco|展覧会|安心安全な有機野菜を育てる、えかオーガニック農場

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作家紹介

John Greco

John Greco

私にとって作品づくりのプロセスとは、自己表現の追求であり無意識の声に耳を傾けることである。私は右利きであるが、完成された描画フォームや分析的な思考を捨ててイメージの原型を描き出すために、1977年から左手での作品づくりを続けている。右手は、左手で描いた要素の構成をするなどサポート的な役割を果たしている。後年、このアプローチを版画制作に応用したとき、右手は技術的な側面を担うようになった。版画作家は、テクニックをコントロールするよう訓練されるが、左手を使うことでこのコントロールを解放することができる。

このように両手のスキルを組み合わせて活用することにより、右手だけでテクニックに頼るより作品づくりの本質を突き詰めることができる。このことは、意識レベルの思考が無意識レベルのジェスチャーや直感に表れていることからもわかる。

私には、外部の変化に対する初期概念を覆したいという気持ちがあり、その気持ちを表現する手段として版画がある。作品づくりは一つのプロセスだが、イメージは多数の段階を経て完成されるものであり、与えることと制限することという私が追求している二重性を完全に体現するものである。制作着手時には完成版はまったくの未知であり、こういう物を作りたいという方向性さえないかもしれない。完成版は、一連の時間から生み出され、周囲の環境によって形成されるものである。また、その意味を複数の手段で知覚できる、意識の枠を超えた産物である。

私は多くの場合、作品づくりの際にはまず写真を撮る。写真は描画と同義になっており、時間を切り取り記録する手段だけでなく、構図上の問題を解決する手段でもある。

この作品では、個人的かつ普遍的な偶像としての人物像を表現している。描いては消し、拭い取っては塗り。引き剥がしては復元し。移動させては新たな順序で並べ替える。常に意味と目的を探し求めて

経歴

John Grecoは、1970年代初めに芸術を学び始め、Glen Brunken、Will Petersen、Dan Rohnに師事し版画を学んだ。Slippery Rock Universityで美術の学士号を取得し、Kent State Universityで版画の修士号を取得。これまでにAmerican Intercontinental University、Kent State University、Slippery Rock University、University of Southern Californiaで芸術と写真の講師を務めてきた。現在は、Santa Monica Collegeで版画と絵画の講師を務めている。

1984年にGrecoは、版画の才能を開花させたい作家たちが集まる場として、また美術関連書籍の出版の場としてSanta MonicaにJosephine Pressという版画のアトリエを開設した。

これに加えて1989年には、才能溢れる芸術家や版画家の作品を展示する場としてChristopher John Galleryを開設した。これまでに500人を超える作家たちとコラボレーションし、米国やヨーロッパの各国で数多くの版画ワークショップの講師を務めてきた。コラボレーションした作家たちの中には、John Cage、Meg Cranston、Muramasa Kudo、Michael McMillen、Joseph Piasentin、Raymond Pettibon、Edgar Heap of Birds、Nancy Riegelman、Arturo Segundo、Paul Soldner、Peter Milton、Bob Branaman、Martin Mullがいる。国内外を問わず精力的に展示会を開き、数多くのパブリック・コレクションとプライベート・コレクションに関わっている。

出展

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